御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい
「……香那。お前、あいつと二人三脚で仕事しているらしいな。どうして俺に言わないんだ?」
ゴックン。わかめをかまずに飲んじゃったよ。ゴホゴホ。水を飲んで彼を見て言う。
「だって、知ってるかと思ったの。担当役員だし……」
「……なんで目が泳いでる?お前、俺に隠し事出来るとでも思ってたのか?ずいぶんと成長したな」
「そんな言い方しなくても……ちゃんと普通に働いてます。史人とやると仕事が早いからそうしてるだけ」
彼が何も言わずにこちらをじっと見てる。
「史人とか俺の前で言うな!同級生だし、デザインの勉強を一緒にしていたから仕事が早いと言い訳しているらしいな。それだけじゃないだろ?付き合っていたからわかるんだよな?色々と……」
頭きた!そんな言い方ない!
「そうだと言ったら?しょうがないでしょ?仕事なんだからスムーズに行けばいいことですよね?勘ぐられるようなこと何もしてないもん」