御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい

 「私もお風呂入ってきます」

 「ああ、ごゆっくり」

 お風呂から上がると、すでに彼はベッドルームへ行っていた。

 私もベッドルームへ入り、椅子に腰掛けていたら彼が言った。

 「香那。明日、連れて行きたいところがあるんだ。何も予定はなかったよな?」

 「うん。英嗣さんも一緒で久しぶりの土日休みだもん。予定は入れてないよ」

 「よし。じゃあ、午前中に起きられれば行くか。まあ、お前は無理だな。ねぼすけだから……」

 「ひどい。いつも手加減してくれない誰かさんのせいだもん」

 「手加減?愛情の深さがわかるというもんだろ。手加減とかしたら、お前疑いそうだしな」
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