御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい

 「博士だよ。色々詳しいもん」

 「まあ、お前も大分良くなったよ。電話は問題なく取れるようになったし、書類もとりあえず時間はかかるがちゃんと作れるようになったじゃないか」

 「それ褒めてんの?」

 「一応な」

 話していたら、渋い格好いい人が入ってきた。椎名本部長だ。

 「みんな、いいか。ちょっと話がある」

 そう言って、フロアの人の視線を集めた。

 「本社からの連絡で再来月に大きなイベントが決まった。新しい商品をその時に発表する。今制作中のものは納期を早めてそのイベントで発表しようと思う。それで、そのイベントへの準備要員をこちらで決めてあとで連絡する。担当になったものは明日の昼会議になるからそのつもりでいてくれ。発表は十五時頃を予定している、以上」
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