御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい
本部長はまた笑ってる。
「とにかく、本部長のその秘密は誰にも話しませんけど、ピンチの時にはお助けしますから言って下さい。その……大して役にたたないかもしれないけど、その奥様がまた現れたら、私が適当に居留守使ってあげたりしますから……」
「ああ。ありがとう。頼りにしてるぞ」
にたりと笑う。
「……え?た、頼りにされても困りますけどね。出来ることしかしませんよ」
「何もしなくていい。危ないからな。また殴られるぞ……さあ、駅まで送っていく」
「あ?え、近いからいいですよ」
「こういうときは送ってもらうんだよ」
「あ、はい」