御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい

 本郷さんは笑って言った。

 「いいえ。何とかなって良かったですよね」

 「まあ、そうだな。間に合わないよりましだけどさ」

 すると、後ろから橋本君が走ってきた。

 「本郷さん、パンフに掲載した商品で、例の会話に出てきた三商品がなくなりそうです」

 「マジか。な、言ったとおりだろ。君らのお陰だ」

 「水川が書いたんですよ。俺は表とグラフ担当だったから」

 「とにかく、在庫だ。橋本も一緒に来てくれ」

 そう言うと二人はいなくなった。

 本部長と清水さんが並んで入ってきた。
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