御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい
 
 清水さんも笑ってる。

 むー。ひどい。私にだって憧れくらいはある。あのパンフの夫婦の会話は一応憧れなのに。

 すると、本部長が頭を撫でた。清水さんはまた驚いて固まってる。

 「まあ、それにしては上出来だ。お前のお陰であのパンフに載せた商品は完売だ。予約注文も入ってる」

 私は嬉しくて、飛び跳ねた。

 「ホントですか?やったー!」

 「ああ。お前、口は悪いが文章はうまいな」

 清水さんが吹き出して笑ってる。

 「本部長は私を褒める気あるんですか?」

 「褒めてるじゃないか。飛び跳ねて喜んでおいてなんだ」
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