御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい

 父が笑っている。任せていいのかもしれない。水川にやりたいようにやれといわれたのを思い出した。

 「はあ、わかりました。子会社に骨を埋めるつもりだったのに、正直こんなに早く戻るつもりはありませんでした」

 「俺のためだと思って、来てくれないか?」

 「わかりました。半年ですね……私の後任もかんがえてあるんですか?」

 「ああ、まあこれからだがお前と相談しながらやっていくよ」

 そう言って、父は先に打ち合わせ室を出て行った。
 
< 87 / 283 >

この作品をシェア

pagetop