御曹司は部下の彼女に仕事も愛も教えたい
 
 私が頭を抱えていると、笑いながら見ている。

 「同期の星だな。祝賀パーティーでもするか?」

 「……やめて。意地悪」

 「本部長何だって?」

 「……そう、そのこともあるけど。とにかく、授賞式だよ」

 「ま、頑張れ。とにかくこの見積書先にやった方が良くないか?」

 橋本君に机の上の依頼書を見せられた。
 嘘?午後までに作れって付箋が見えますけど……。

 「さっき、本部長がお前を呼ぶ前に置いていったぞ」

 「……やっとさっき決算が終わったのに、すぐなんて。鬼だ、鬼に違いない」
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