校内一のモテ男子は、放課後限定私専属カウンセラー

「大好きだよ、日比野さん」

「大好きで大好きだ堪らない。君が俺の悩みを聞いてくれた時から」


「え・・・?」


「高校受験の当日。俺と日比野さんは隣の席だったんだ」

「受験に対して不安だった訳じゃない。でも中学時代、仲の良い人もいなかったから高校生活に憧れもなかった。正直、どの高校でも良いと思うくらい」

「そんな暗い感情が顔に出てたんだと思う。隣の席の日比野さんが俺に話しかけてきたんだ。「大丈夫?緊張してる?」って」

「試験前で日比野さんだっていっぱいいっぱいだっただろうに。俺は、そんな優しい日比野さんにちょっとだけその悩みを話したんだ。そしたら、君は何も言わずにただ優しく聞いてくれた。その時、もう好きになってたんだと思う」

「高校に入って再会したけど、日比野さんは覚えてなかった。でも、全然良かった。だって、今から好きになって貰えばいいから。それで、日比野さんにモテたくて王子様みたいに外面をよくしてみたんだ」



「え・・・・?私のために王子様やってたの!?」

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