妖精の追憶(占いおばちゃん鑑定シリーズ・2)

ジゼルのお客さん

占いのおばちゃんシリーズ2・短編・読み切り
妖精の追憶

昼過ぎ、
私は、西京漬けの入った焼き魚弁当を食べ終わり、
空容器を包み紙で丁寧に包みなおした。

地下のフードコートで仕入れたこの弁当は、
満足のいくコスパのいい内容だ。
ここは、西京漬けで有名な店が出店している。

この時間帯、占いブースは閑古鳥が飛ぶ。

さて、閑古鳥とは・・どのような鳥なのだろうか?

<ひまーーーー、ひまーーー>とでも鳴くのだろうか。
羽の色は?くちばしは?
カラスに似ているのかな?
それとも、手乗り文鳥のように可愛らしい感じなのか?

くだらない妄想を飛ばしていると、
睡魔が襲う。
うつらうつらしながらも、
脳内では、現実世界の、西京漬けの切り身の値段会議が始まろうとしていた。
夕方のタイムセール、
この店が、限定20個の切り落としパックが、格安でゲットできる情報も入手した。
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