妖精の追憶(占いおばちゃん鑑定シリーズ・2)
最初に、目に入ったのは、小さめの籐のかごバックだった。
可愛らしい白い造花がついている。
緩やかな栗色の縦ロールの髪が、肩より長めの所で揺れている。
髪を押さえながら、
彼女は優雅な所作で武骨なパイプ椅子に座った。
その印象はバレエのジゼル、
ふわっとしたロマンティックチュチュ風のベージュのスカート、
ブラウスは白の綿ローンで透け感があり、フリルで軽やかだ。
細い紐のサンダルは、足首の細さを強調している。
その身に着けているものすべてが、
華奢な体を包み、品よく可愛らしくまとめている人だった。
「何を見ましょうか?」
私は、愛想よく聞いた。
彼女ははにかみ、恥ずかしそうに
「好きな人がいるのですが、その人の事を・・・・」
「どのようなご関係ですか?」
彼女は籠バックから、総レースのハンカチを取り出し、手に握りしめた。
乙女だ・・・・
「その、音楽サークルで、指導者の先生がご病気になって、
代理で来てくれている先生なのですが」
可愛らしい白い造花がついている。
緩やかな栗色の縦ロールの髪が、肩より長めの所で揺れている。
髪を押さえながら、
彼女は優雅な所作で武骨なパイプ椅子に座った。
その印象はバレエのジゼル、
ふわっとしたロマンティックチュチュ風のベージュのスカート、
ブラウスは白の綿ローンで透け感があり、フリルで軽やかだ。
細い紐のサンダルは、足首の細さを強調している。
その身に着けているものすべてが、
華奢な体を包み、品よく可愛らしくまとめている人だった。
「何を見ましょうか?」
私は、愛想よく聞いた。
彼女ははにかみ、恥ずかしそうに
「好きな人がいるのですが、その人の事を・・・・」
「どのようなご関係ですか?」
彼女は籠バックから、総レースのハンカチを取り出し、手に握りしめた。
乙女だ・・・・
「その、音楽サークルで、指導者の先生がご病気になって、
代理で来てくれている先生なのですが」