御曹司くんには婚約者がいるはずでは!?

「苺花、俺の目見て」


う、うぅ・・・


これで見なければ余計に怪しまれるし・・・


ゆっくりと琳凰くんへ視線を戻した。


「・・・今、俺が考えてることわかる?」

「えっと・・・」


なに?なんだろう・・・


まさか、手紙のこと、バレてるとか・・・?


「・・・ごめん、わからない」

「苺花とキスしたい」

「うぇ!?」

「てことで、おいで」


バッと両手を広げる琳凰くん。


戸惑ってる暇もなくそのまま琳凰くんに捕獲され、唇が優しくぶつかる。


片手を頭の後ろに回されていて、何度も、何度も角度を変えて啄むようにキスされる。


うまく息継ぎができずにだんだん苦しくなってきたのと、ドキドキで心臓が壊れそうで、琳凰くんの胸を叩いた。


「っはぁ、はぁ・・・」


やっと解放されて、呼吸を整える。


「ごちそうさま。俺はまだ永遠にしていたかったけどね」

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