御曹司くんには婚約者がいるはずでは!?
エピローグ
「ちょっと、もうちょっと離れて」
「えー?もっとくっついてって?喜んでっ」
「ちょっ、やめろ!結城!殴るぞっ」
「ハハッ暴力はんたーい。まったく可愛いんだから、俺のお姫様はっ」
テーブルを挟んで反対側で見慣れたカップルがいちゃついている。
「苺花、何がいい?」
「あ、私も一緒に行くっ」
「ん。じゃあ行こう、ふたりはほっといて」
琳凰くんの笑顔につられて、自然と私の頬も緩んだ。
ドリンクバーで琳凰くんは迷いなくカルピスソーダのボタンを押していた。
それを見てまた口角が上がる。
もちろん私もカルピスソーダで、お互いグラスを持って笑った。
ふふ、幸せだ。
「仲がよろしいことで」