御曹司くんには婚約者がいるはずでは!?
「わぁ!美味しそう〜!ありがとうございます!」
きゃ〜っ!やったー!ケーキだ!
いいのかな?出されたってことは頂いていいんだよね?
「いいんちょー、俺のこと忘れてない?すごく嬉しそうだからいいけどさ」
フッと笑みを溢す氷上くん。
「だって、すごく美味しそうだよ!氷上くん!」
「うん、そうだね。食べようか」
「やった!頂きます!」
苺にオレンジ、キウイにメロンにブルーベリー、それからパイナップル。
ん〜美味しい!
口の中でじゅわっと果汁が広がる。
これは絶対高級なフルーツだ。
しっかり堪能させて頂こうっ。
「ほんと、美味しそうに食べるよね。いつもそうだけど」
「ん、え?いつも?」
「うん。学校のカフェテリアでもいつも美味しそうに食べてる」
「え、・・・見てたの?」
「うん。なんかいつも目に入るんだよね」
そう言いながら何事もないようにケーキを口に運ぶ氷上くん。