御曹司くんには婚約者がいるはずでは!?
あー、ダメだ。頭がガンガンする。
さっき5限目が終わり、今ひとりで保健室へ向かっている。
少し前から感じていた頭痛は治ることなく悪化してきて、心なしか寒気も出てきたため無理せず休むことにした。
のんちゃんや加瀬くんが心配してくれたけど、もし風邪だった場合うつすといけないから、付き添いは断った。
あーやばい、クラクラする。
やっぱりのんちゃんに付き添ってもらったらよかったな・・・。
ひとり・・・・・・辛い。
・・・・・・。
なんでこんな時に、氷上くんの顔が思い浮かぶんだろう。
最近全然話してないな・・・。
急に距離が縮んでる気がして戸惑ってたのに、氷上くんちに行ったあの日以降、びっくりするくらい何もなくなったし、寧ろ前より距離ができた気がする。
まぁ、あれ以上近づくのは危険だと思ったし、これで良いはずだったんだけど・・・
なんだろ・・・・・・何を自惚れてたんだか。
やっぱり、ただ遊ばれてただけなのかな・・・
氷上くんにとっては、大したことないことだったんだね、きっと。
なんかおかしい・・・・・・胸まで痛い。
熱が上がってきたのかな・・・・・・涙まで溢れそう。