御曹司くんには婚約者がいるはずでは!?
2日後。
高沢苺花、全快。
いつものように朝早く登校して、まだ人の少ない教室に入り自分の席に着いたところ。
たくさん寝たから頭もスッキリして、自分がしでかした事をようやく思い出しました。
『行かないで・・・』
・・・・・・・・・・・・。
え、待って待って待って。
待って。
私?私なの?私が言った・・・?
頬っぺたつねっても痛い。いや今つねったところで意味ないか。
いやいやいや、
ほんとに、何やってるの!?私!
しかも、氷上くんの手、掴んでたよね?
こわいこわいこわい。
机に肘をついて思わず頭を抱える。
おまけに、お姫様抱っこされてなかった?
あ"ぁーーーーーーー
だめだ。今すぐ帰りたい。
「お。苺花、おはよ!って何、どうした。まだ具合悪いの?」
制服のポケットに両手を突っ込んだのんちゃんが教室に入ってきた。