御曹司くんには婚約者がいるはずでは!?
「まだ付き合ってないですよ、俺たち。な?高沢」
「へ?・・・あ、うん」
加瀬くんに急に振られて返事してしまったけど、・・・・・・・・・・・・ん?まだ・・・?
「そうなのですね。立ち入った事を聞いてしまってごめんなさい」
藤堂さんは丁寧にぺこりと頭を下げた。
「いや、そんな全然っ。大丈夫ですよ」
慌てて藤堂さんに向かって両手を振った。
「ありがとうございます。では、私もそろそろ失礼させていただきますね。今日はご一緒できて楽しかったです。ありがとうございました」
藤堂さんは笑顔でそう言うと、トレーを持って行ってしまった。
「まー、素晴らしくできた子だね」
のんちゃんが藤堂さんの背中を目で追いながら感心している。
「桃香は生粋のお嬢様だからね。でも俺にとっては森下ちゃんが一番素敵な女の「さ、食べ終わったら私たちも行こーか」
「ちょ、森下ちゃん〜っ、最後まで聞いてよ〜」