御曹司くんには婚約者がいるはずでは!?
「桃香の家の力がなくても、氷上は大丈夫だろ。でも、お前が今考えてること実行するなら、桃香のケアはちゃんとしなきゃな。アイツの気持ちわかってるんだろ?まあ、桃香は引くて数多だろうから、ちゃんと自分のこと見てくれる相手と一緒になった方が幸せになれるんじゃね?」
急にヘラヘラしなくなった結城。真面目に話す時はこうなるんだよね。
「じいさんにも、親父さんにも文句言わせない男になればいい話だよ。簡単なことじゃないけどさ。オレもいるんだし?オレたちが自分の選んだ人と一緒にいる為には、それしかないだろ」
結城が帰ったあと、俺はある人の部屋の前に立っていた。
コンコンコン。
「失礼します」