初心な人質妻は愛に不器用なおっさん閣下に溺愛される、ときどき娘
「ですが、わたくしとアルヴィドお兄様の関係にかわりはありません。兄妹は兄妹です」
「それでもなぁ。なんか、俺だけ仲間外れのような気がするんだな」
イグナーツの右眉がぴくっと動く。
「あ」
そこでエルシーが何かにひらめいたようだ。
「アルお兄さま。エルシーがアルお兄さまのお嫁さんになってあげます」
イグナーツのこめかみがふるふると震えている。
その言葉にアルヴィドも目を大きく見開いた。だがすぐに嬉しそうに目尻を下げる。
エルシーはアルヴィドを見上げたまま言葉を続ける。
「そうすれば、アルお兄さまもエルシーの家族になります。お父さまとお母さまがエルシーの家族で、アルお兄さまもエルシーの家族になれば、仲間外れではなくなります」
アルヴィドは幼い彼女をすっと抱き上げた。まだ小さな彼女は軽い。抱き上げたエルシーを真っすぐに見つめる。
「あら、そうしますと。アルヴィドお兄様がわたくしの息子になるということですか?」
オネルヴァは困ったように首を傾げる。
「まぁ、そうなるね。ちょっと面倒くさい関係になるかもしれないが」
「エルシーは、アルお兄さまのお嫁さんにはなれないのですか?」
エルシーも困ったように首を傾げた。
「それでもなぁ。なんか、俺だけ仲間外れのような気がするんだな」
イグナーツの右眉がぴくっと動く。
「あ」
そこでエルシーが何かにひらめいたようだ。
「アルお兄さま。エルシーがアルお兄さまのお嫁さんになってあげます」
イグナーツのこめかみがふるふると震えている。
その言葉にアルヴィドも目を大きく見開いた。だがすぐに嬉しそうに目尻を下げる。
エルシーはアルヴィドを見上げたまま言葉を続ける。
「そうすれば、アルお兄さまもエルシーの家族になります。お父さまとお母さまがエルシーの家族で、アルお兄さまもエルシーの家族になれば、仲間外れではなくなります」
アルヴィドは幼い彼女をすっと抱き上げた。まだ小さな彼女は軽い。抱き上げたエルシーを真っすぐに見つめる。
「あら、そうしますと。アルヴィドお兄様がわたくしの息子になるということですか?」
オネルヴァは困ったように首を傾げる。
「まぁ、そうなるね。ちょっと面倒くさい関係になるかもしれないが」
「エルシーは、アルお兄さまのお嫁さんにはなれないのですか?」
エルシーも困ったように首を傾げた。