きみと夜を越える
家路につきながら考えるのは


小春の死因だった。


おばさんは言おうとしなかった。


きっと、言えなかったんだと思う。


私も知りたいなんて言わなかった。


むしろ、言えなかったから。


小春とは中学で親しくなったけれど


別々の高校に進学してからは


連絡が途絶えるようになった。


まともに連絡を取り合えていたのは


高校1年の4月いっぱいだったと思う。


誕生日だけは祝い合っていたけれど、


それも高校2年の春で途絶えた。


きっと、


そのあたりから異変が起き始めていた。


いや、私たちの出会いから異変は起きていた。


はじめから、小春と私は"同士"だったから。
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