欲求不満な旅人達(2nd)

気がゆるむ

アリシアの視点

東の街に移動していくつか仕事をこなす

調査員の仕事は探偵と警察の両方といったかんじだった

3人と行動を共にしてなんとなく慣れた

不思議な関係だと思う

たぶんダグラスに主体性というか欲求がない・・・のだろうか?

調査員になる時の面接を思い出す

不思議な質問がいくつかあった

ほとんど忘れたが7つの大罪について一通り自分の思うことを言わされた

これが重要だったのかもしれない

3人には調査員の試験を受けたことは言っていない

なんとなく落ちたことを知られるのは悔しい気がした

彼を見ていると受かる気がしない

危険な仕事は少ない・・・というかほとんどなく

なんとなくのんびりした時間を過ごした

ダグラスの人の好さを感じて、なんとなくいいな・・・と、思い始めてはいる

けれどこのユニットで彼と恋愛をするのは難しいかもしれないとも思う

今いる街はどちらかといえば田舎っぽい

電気、ガス、水道はあるので普通の暮らしはできる

山間部に隣接しているから自然を感じる

旅をやめるとしたらこういう街で終わりにしたらいいのかもしれない

---

森に住んでいる魔女に会いに行く

不思議な仕事だと思う

お茶を一緒に飲んで話をする

お使いをいくつか頼まれる

機関に所属している魔女らしい

---

この街に長く滞在している調査員に共同調査の依頼を受ける

男性の2人組

オリバーとクロードと名乗っていた

オリバーは大きな斧をもってクロードは大きな剣をもっていた

森の奥の遺跡の調査の手伝いだった

使い慣れた武器が狭い場所だと使えないから・・・とかそんな理由で応援を依頼された

2人ともいい男で少し期待したのだけれど、この2人は付き合っているらしい

なんとなく残念な気がした

男性に飢えた気がしなくもない・・・なんとなく欲求不満だったりする。

以前はどうだっただろうか?

考えてみたが・・・たいして変わっていない気がする

遺跡の中にいろいろと魔道具があってそれを運び出すのが仕事だった

モンスターとか盗賊のたぐいには遭遇しなかった

自分の存在価値はどこにいったのか・・・そんな日々だった。

遺跡には不思議な点がいくつかあって今後は調査員を増やすらしい

冒険者が入ると魔道具を持ち逃げされるとかで警備が付いた

冒険者の特権かと思っていたが違うらしい

以前のユニットでは遺跡を探索した記憶があるけれど・・・あれは許可を取っていたのだろうか?

一歩間違えると捕まるのかもしれない。

1週間ほど遺跡に通って6人で週末の夜に食事をした

かなり調査が進んで感謝金が機関の事務所から支給されたらしい

オリバーとクロードはかなりの酒好きのようだ

私は少しは飲めるけれど、確かダグラスは飲めないと言っていた気がする

アンジェラとシェリルは気分で飲むらしいけれど

このメンバーなら酔っても問題はないだろうと、そんな安心感があった

どうやら飲み過ぎたらしい

ベッドの上で目が覚める

店を出て宿に戻った記憶は・・・なんとなくある

ふわふわと気分よくあるいていた気がする

誰かに抱き着いて寝ている

また部屋代をケチってツインの部屋とかにしたのだろう

横にいるのはアンジェラかシェリルだろうか・・・くらい

これは・・・たぶん男性だ・・・ということはダグラスか・・・

酔った勢いでしたのだろうか?

体を起こす

横にいるのはダグラスだった

部屋には2人だけだった

まだ酔いが残っている・・・気持ち悪い

彼と反対側を向いて転がる

まぁ・・・そういうこともなくはないか・・・と目を閉じた。
< 6 / 24 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop