攻略対象者に転生しましたが推しの親友枠におさまったので、彼の初恋を見守ることにします!
第10話
その少女に会ったのは、高等部に進学して、1ヶ月が経過した頃だろうか。
放課後、魔法科校舎の裏でびしょ濡れの少女を見掛けた。
10月はまだまだ暑い日もあるけれど、制服のまま水浴びする馬鹿は居ない。
しかし残念ながら、この貴族学苑には気にくわない人間に、制服のまま水浴びさせる馬鹿は居た。
基本的に誰に対しても親切なグレンジャーは、見て見ぬ振りが出来なくて、彼女の側へ行き、黙って風魔法で乾かしてやった。
それで惨めに自分の肩を抱き締めていた濡れネズミは、可愛いお姫様に戻った。
ストロベリーブロンドのふわふわした髪、淡いブルーの瞳。
とてつもなく綺麗な女の子だった。
あぁ、この子か、と思う。
普通科に今年から入学してきた超美少女、って。
男共が軒並みやられて、女子達から妬まれている、らしい。
昨日会ったアランが言っていた。
『早くもウェズリーが隣をキープしてる』って。
「ありがとうございます。
助かりました……あの、ミシェル・フライって言います。
名前を聞いてもいいですか?」
放課後、魔法科校舎の裏でびしょ濡れの少女を見掛けた。
10月はまだまだ暑い日もあるけれど、制服のまま水浴びする馬鹿は居ない。
しかし残念ながら、この貴族学苑には気にくわない人間に、制服のまま水浴びさせる馬鹿は居た。
基本的に誰に対しても親切なグレンジャーは、見て見ぬ振りが出来なくて、彼女の側へ行き、黙って風魔法で乾かしてやった。
それで惨めに自分の肩を抱き締めていた濡れネズミは、可愛いお姫様に戻った。
ストロベリーブロンドのふわふわした髪、淡いブルーの瞳。
とてつもなく綺麗な女の子だった。
あぁ、この子か、と思う。
普通科に今年から入学してきた超美少女、って。
男共が軒並みやられて、女子達から妬まれている、らしい。
昨日会ったアランが言っていた。
『早くもウェズリーが隣をキープしてる』って。
「ありがとうございます。
助かりました……あの、ミシェル・フライって言います。
名前を聞いてもいいですか?」