攻略対象者に転生しましたが推しの親友枠におさまったので、彼の初恋を見守ることにします!
それと、彼が関西弁キャラなのに何故か陰気で、その魔力を秘めた瞳を隠してて……わたしなら、って思っていたからだ。
ヒロインのミシェルは、好きじゃなかった。
だから、彼女の上っ面を撫でる慰めに心を揺らして、彼女に一途になってしまうグレンジャーが哀れで。
わたしなら、溢れるその才能を別の所で役立てるのに、って!
「まぁまぁ、君のお陰でグレンジャーも興味深い人物になったよ。
彼は単なるヒロインの攻略対象者で、彼女に都合よく……使い捨てにされるキャラだった、と原作のトクラさんが言っていたからね」
「作者の戸倉穂波さんですか?」
「……そうだよ、彼女はね、推しがオスカーなんだけれど、付かず離れずの位置で、彼の幸せを壁になって見ていたい、なんて。
よく分からないこと言ってたなぁ」
「ああっ、そうなんですね!
分かります、分かります。
尊い推しの幸せが、わたしの幸せ、なんですよ!
戸倉さんは誰に転生したんですか? ヒロインじゃないんですね!」
「ヒロインはね、人気がなくて。
トクラさんは来るのが遅くて、皆が誰を希望したのか、すごく気にしていたから、ミシェルは人気がないみたいですよ、と教えたらショックを受けてたよ」
ヒロインのミシェルは、好きじゃなかった。
だから、彼女の上っ面を撫でる慰めに心を揺らして、彼女に一途になってしまうグレンジャーが哀れで。
わたしなら、溢れるその才能を別の所で役立てるのに、って!
「まぁまぁ、君のお陰でグレンジャーも興味深い人物になったよ。
彼は単なるヒロインの攻略対象者で、彼女に都合よく……使い捨てにされるキャラだった、と原作のトクラさんが言っていたからね」
「作者の戸倉穂波さんですか?」
「……そうだよ、彼女はね、推しがオスカーなんだけれど、付かず離れずの位置で、彼の幸せを壁になって見ていたい、なんて。
よく分からないこと言ってたなぁ」
「ああっ、そうなんですね!
分かります、分かります。
尊い推しの幸せが、わたしの幸せ、なんですよ!
戸倉さんは誰に転生したんですか? ヒロインじゃないんですね!」
「ヒロインはね、人気がなくて。
トクラさんは来るのが遅くて、皆が誰を希望したのか、すごく気にしていたから、ミシェルは人気がないみたいですよ、と教えたらショックを受けてたよ」