Far away ~いつまでも、君を・・・~
「それより、葉山。」
と言うと、尚輝は表情を改めた。
「また一緒にやってくれるのか?」
そう言って千夏を見る。その視線に、一瞬俯いた千夏は、すぐに顔を上げると
「先生。」
と呼び掛ける。
「なんだ?」
問い返す尚輝に
「好きです。」
「えっ?」
「先生のことが好きなんです。」
千夏はそう言って、まっすぐに尚輝を見る。まさか、改めてコクられる展開になるとは思っていなかった尚輝が、たじろいでいると
「尚輝!」
と彩の鋭い声が聞こえ、その声の方を見ると、彩はじっと尚輝の目を見ている。
(千夏ちゃんの気持ちがわからないの?)
その彼女の心の声が届いたかのように、ハッとした尚輝は1つ頷くと、千夏に視線を戻した。
「葉山、ありがとう。」
「先生・・・。」
「葉山の気持ち、素直に嬉しいよ。お前にそう言ってもらって、嬉しくない男なんて、たぶんいないよ。」
そう言って、一瞬微笑んだ尚輝は、しかし
「だが・・・すまん。お前のその気持ちを、俺は受け取ることは出来ない。」
とキッパリと言い切った。そして
「俺にはもう付き合い始めてから7年になる大切な人がいる。それに例え、その人がいなくても、教師である俺には、生徒である葉山の思いは受け取れない。許してくれ。」
千夏に頭を下げる尚輝。その彼をじっと見つめていた千夏は
「あ〜ぁ、振られちゃった。」
とおどけたように言うと
「分かりきってたことなのに、改めてハッキリ言われちゃうと、やっぱり堪えますね。」
今度は彩に向かって、そう言った千夏は、懸命に涙を堪えている。
「千夏ちゃん・・・。」
健気に振る舞おうする千夏の、切ない気持ちが痛いほど伝わって来て、彩も辛くなる。
「でも、先生。ちゃんと振ってくれて、私の気持ちに向き合ってくれて、ありがとうございました。」
べそをかきながら、でも懸命に笑顔を作った千夏は
「今日はこれからいっぱい泣いて、明日はお雑煮と大好きな栗きんとん、いっぱい食べて、スッキリして来ます。先生、今まで困らせてごめんなさい。でもまた、葉山は明後日から、弓道をちゃんと頑張りますから、よろしくお願いします!」
そう言って、ペコリと頭を下げた。
と言うと、尚輝は表情を改めた。
「また一緒にやってくれるのか?」
そう言って千夏を見る。その視線に、一瞬俯いた千夏は、すぐに顔を上げると
「先生。」
と呼び掛ける。
「なんだ?」
問い返す尚輝に
「好きです。」
「えっ?」
「先生のことが好きなんです。」
千夏はそう言って、まっすぐに尚輝を見る。まさか、改めてコクられる展開になるとは思っていなかった尚輝が、たじろいでいると
「尚輝!」
と彩の鋭い声が聞こえ、その声の方を見ると、彩はじっと尚輝の目を見ている。
(千夏ちゃんの気持ちがわからないの?)
その彼女の心の声が届いたかのように、ハッとした尚輝は1つ頷くと、千夏に視線を戻した。
「葉山、ありがとう。」
「先生・・・。」
「葉山の気持ち、素直に嬉しいよ。お前にそう言ってもらって、嬉しくない男なんて、たぶんいないよ。」
そう言って、一瞬微笑んだ尚輝は、しかし
「だが・・・すまん。お前のその気持ちを、俺は受け取ることは出来ない。」
とキッパリと言い切った。そして
「俺にはもう付き合い始めてから7年になる大切な人がいる。それに例え、その人がいなくても、教師である俺には、生徒である葉山の思いは受け取れない。許してくれ。」
千夏に頭を下げる尚輝。その彼をじっと見つめていた千夏は
「あ〜ぁ、振られちゃった。」
とおどけたように言うと
「分かりきってたことなのに、改めてハッキリ言われちゃうと、やっぱり堪えますね。」
今度は彩に向かって、そう言った千夏は、懸命に涙を堪えている。
「千夏ちゃん・・・。」
健気に振る舞おうする千夏の、切ない気持ちが痛いほど伝わって来て、彩も辛くなる。
「でも、先生。ちゃんと振ってくれて、私の気持ちに向き合ってくれて、ありがとうございました。」
べそをかきながら、でも懸命に笑顔を作った千夏は
「今日はこれからいっぱい泣いて、明日はお雑煮と大好きな栗きんとん、いっぱい食べて、スッキリして来ます。先生、今まで困らせてごめんなさい。でもまた、葉山は明後日から、弓道をちゃんと頑張りますから、よろしくお願いします!」
そう言って、ペコリと頭を下げた。