Far away ~いつまでも、君を・・・~
「斗真先輩、落ち着いて下さい。今、ご自分が何をおっしゃってるのか、わかってるんですか?」
しばらく続いた沈黙に堪えられなくなって、彩は再び口を開く。
「わかってる。俺だって、いろいろと考えたんだよ。そして決心したんだ、もう自分の気持ちに素直になろうって。」
「・・・。」
「部活見学でお前が初めて道場に現れた日のことは、今でもはっきりと覚えてる。お前を見た瞬間、俺の身体の中に電流が走った。一目ぼれだった。」
「・・・。」
「翌日、お前が入部届を持って来てくれた時は、躍り出したくなるくらいに嬉しかった。本当だぜ。」
そんなことを言う斗真を、唖然とした思いで見つめていた彩は、すぐに首を何度も振ると
「そんなの信じられません、というかあり得ないです。じゃ、先輩はなんでその後も由理佳さんと付き合い続けて来たんですか?」
斗真に尋ねるが、その口調は、まるで詰問するかのように、厳しかった。
「それは、由理佳と先に付き合ってたから。俺と由理佳は、彼女の方から俺に告白してくれて、付き合い始めた。彼女の告白は素直に嬉しかった。そして俺は彼女の告白を受け入れる時に自分に誓ったんだ。彼女から別れを告げられない限り、俺はずっと由理佳と一緒にいるって。だから俺は自分の廣瀬への気持ちに気付いても、迷わなかった。この気持ちは心の中にしまっておこうって、決めたんだ。」
「先輩・・・。」
その斗真の答えに、彩は胸をつかれる。
「だけど、俺は由理佳と別れた。彼女は俺の夢を理解してくれず、そんな彼女に俺は失望していた。だから、彼女から別れを告げられた時、俺はもう彼女を引き留めようとも、追いかけようとも思わなかった。」
「・・・。」
「そして信じられないことに、お前は今、フリ-だ。もう自分の気持ちを抑える必要なんか、どこにもない。違うか?」
そう言って真っすぐに彩を見る斗真。
「廣瀬、もう1度言う。俺はお前が好きだ、お前だけが好きなんだ。この気持ちに嘘はない。だから・・・。」
「待って下さい!」
懸命に言葉を紡ごうとする斗真を遮るように、彩は声を上げた。
しばらく続いた沈黙に堪えられなくなって、彩は再び口を開く。
「わかってる。俺だって、いろいろと考えたんだよ。そして決心したんだ、もう自分の気持ちに素直になろうって。」
「・・・。」
「部活見学でお前が初めて道場に現れた日のことは、今でもはっきりと覚えてる。お前を見た瞬間、俺の身体の中に電流が走った。一目ぼれだった。」
「・・・。」
「翌日、お前が入部届を持って来てくれた時は、躍り出したくなるくらいに嬉しかった。本当だぜ。」
そんなことを言う斗真を、唖然とした思いで見つめていた彩は、すぐに首を何度も振ると
「そんなの信じられません、というかあり得ないです。じゃ、先輩はなんでその後も由理佳さんと付き合い続けて来たんですか?」
斗真に尋ねるが、その口調は、まるで詰問するかのように、厳しかった。
「それは、由理佳と先に付き合ってたから。俺と由理佳は、彼女の方から俺に告白してくれて、付き合い始めた。彼女の告白は素直に嬉しかった。そして俺は彼女の告白を受け入れる時に自分に誓ったんだ。彼女から別れを告げられない限り、俺はずっと由理佳と一緒にいるって。だから俺は自分の廣瀬への気持ちに気付いても、迷わなかった。この気持ちは心の中にしまっておこうって、決めたんだ。」
「先輩・・・。」
その斗真の答えに、彩は胸をつかれる。
「だけど、俺は由理佳と別れた。彼女は俺の夢を理解してくれず、そんな彼女に俺は失望していた。だから、彼女から別れを告げられた時、俺はもう彼女を引き留めようとも、追いかけようとも思わなかった。」
「・・・。」
「そして信じられないことに、お前は今、フリ-だ。もう自分の気持ちを抑える必要なんか、どこにもない。違うか?」
そう言って真っすぐに彩を見る斗真。
「廣瀬、もう1度言う。俺はお前が好きだ、お前だけが好きなんだ。この気持ちに嘘はない。だから・・・。」
「待って下さい!」
懸命に言葉を紡ごうとする斗真を遮るように、彩は声を上げた。