Far away ~いつまでも、君を・・・~
楽しい夕餉の時間が過ぎ、後片付けやシャワ-を浴びた後、彩が寝室に入った時には、時刻はもう1時になろうとしていた。先にベッドに入っている斗真を起こさないように、そっと横に身体を滑り込ませた途端、斗真がパッと自分の方を振り返り、有無を言わさぬ勢いで抱き寄せてくる。
「起きてたの?」
驚く彩に
「この状況で、お前をほったらかしにして、先に寝ちまうなんてあり得ねぇだろ?」
斗真はニヤリと笑って言う。
「で、でも・・・明日もお仕事早いんでしょ?」
「じゃ、お前はこのまま放置、お預けでいいのか?」
「えっ・・・。」
思わず顔を赤らめ、言葉を失う彩に
「明日は午後出勤、以上!」
そう宣言すると、斗真は恋人を自分の下に組み敷いた。覚悟を決めたように、潤んだ瞳で自分を見上げる彩に
「いい女だ。」
呟くようにそう言うと、その唇をふさぎ、あとは差し出されるように横たわる華奢な身体にむしゃぶりついて行った。
だが、激しい一夜が明け、先に目覚めた彩が、昨夜の余韻を洗い流し、朝食の準備を整え、斗真を迎えた時、彼は昨夜とは別人のように、憔悴した様子だった。
(昨夜、激しすぎて、疲れちゃった・・・?)
とは、さすがに聞けず、彩は戸惑う。夕食の時とは全く違った雰囲気で、黙々と朝食を摂った斗真が
「ごちそうさま、美味しかったよ。」
そう言って薄く笑って、食卓を立とうとすると、傍らの携帯が鳴り出した。
「もしもし、ああお疲れ。で、どうだった?」
すぐに出た斗真は、その相手から電話が来るのを予期していたようで、すぐに真剣な表情で話し始める。そして少しやりとりをしていたが
「200万くらい、なんとかならないのか?」
と厳しい口調で、電話の相手に言い、彩は思わずハッと彼の表情を伺う。その後、斗真は更に厳しい表情で二言三言やり取りをしていたが
「わかった。とにかくすぐそっちに向かう。詳しくは、そっちで話そう。じゃ。」
そう言って電話を切ると、傍らの彩を見た。
「すまん。すぐに出なきゃならなくなってしまった。」
「斗真さん・・・。」
「お前を駅まで送って行きたかったんだが、ごめんな。」
「ううん、そんなのいいんだけど、それより何かあったの?」
「彩が心配することじゃないよ。じゃ、また連絡する。」
不安そうな彩に笑顔を見せ、軽く口づけると、斗真は慌ただしく、部屋を出て行った。
「起きてたの?」
驚く彩に
「この状況で、お前をほったらかしにして、先に寝ちまうなんてあり得ねぇだろ?」
斗真はニヤリと笑って言う。
「で、でも・・・明日もお仕事早いんでしょ?」
「じゃ、お前はこのまま放置、お預けでいいのか?」
「えっ・・・。」
思わず顔を赤らめ、言葉を失う彩に
「明日は午後出勤、以上!」
そう宣言すると、斗真は恋人を自分の下に組み敷いた。覚悟を決めたように、潤んだ瞳で自分を見上げる彩に
「いい女だ。」
呟くようにそう言うと、その唇をふさぎ、あとは差し出されるように横たわる華奢な身体にむしゃぶりついて行った。
だが、激しい一夜が明け、先に目覚めた彩が、昨夜の余韻を洗い流し、朝食の準備を整え、斗真を迎えた時、彼は昨夜とは別人のように、憔悴した様子だった。
(昨夜、激しすぎて、疲れちゃった・・・?)
とは、さすがに聞けず、彩は戸惑う。夕食の時とは全く違った雰囲気で、黙々と朝食を摂った斗真が
「ごちそうさま、美味しかったよ。」
そう言って薄く笑って、食卓を立とうとすると、傍らの携帯が鳴り出した。
「もしもし、ああお疲れ。で、どうだった?」
すぐに出た斗真は、その相手から電話が来るのを予期していたようで、すぐに真剣な表情で話し始める。そして少しやりとりをしていたが
「200万くらい、なんとかならないのか?」
と厳しい口調で、電話の相手に言い、彩は思わずハッと彼の表情を伺う。その後、斗真は更に厳しい表情で二言三言やり取りをしていたが
「わかった。とにかくすぐそっちに向かう。詳しくは、そっちで話そう。じゃ。」
そう言って電話を切ると、傍らの彩を見た。
「すまん。すぐに出なきゃならなくなってしまった。」
「斗真さん・・・。」
「お前を駅まで送って行きたかったんだが、ごめんな。」
「ううん、そんなのいいんだけど、それより何かあったの?」
「彩が心配することじゃないよ。じゃ、また連絡する。」
不安そうな彩に笑顔を見せ、軽く口づけると、斗真は慌ただしく、部屋を出て行った。