Far away ~いつまでも、君を・・・~
彩が高校2年生に進級してから、そろそろ1ヶ月が経とうとしていた。
新しいクラスにも慣れ、新たな友人も出来て、充実した学校生活を過ごしている彩は、この日の授業を終えると
「遥、行こうか。」
と親友に声を掛けた。
「うん、行こう。」
頷いた遥と共に、彩は教室を後にする。
2人が向かった先は弓道場、彼女達は弓道部に所属している。
昨年はクラスが別だった彩と遥だが、部活を通して、一番の親友になっていた。それだけに、今年、クラスが一緒だとわかった時には、手を取り合って喜んだ2人は、今やほとんどの場面で、行動を共にしている。
更衣室で着換え、袴に身を包むと、花の女子高生が、途端に厳かな雰囲気を身に纏う。
2人が道場に足を踏み入れると、既にメンバーの多くが揃っている。
「みんな。」
やがて、主将である3年生の宮田由理佳が、声を掛けて来た。
「始める前に、顧問からお話があります。先生、お願いします。」
高校弓道部の顧問には、競技経験者が驚く程少ない。弓道が野球やサッカー、テニスといった競技に比べて、残念ながら競技人口が少ないことが背景にある。
結果、名ばかりの顧問が増え、ほったらかしにされているという不満を聞くことも少なくないが、今、彩たちの前に立った児玉光雄は、現在も弓道教職員協会に所属しており、部員の指導にも熱心な顧問である。
「新入生の部活入部期間は既に終了しているが、本日1名、希望者があったので、入部を許可した。みんなに紹介したいと思う。入って来い。」
その顧問の言葉で、入口に目をやった彩は、次の瞬間、その目を疑った。
(えっ・・・?)
思わず、隣の遥を見ると、やはり驚きを隠せない表情で、こちらを見ている。
「1年B組、二階尚輝です。少し遅れてしまいましたが、本日より入部いたします。よろしくお願いします!」
元気よくそう挨拶して、頭を下げたその少年は
(あの子だ・・・。)
間違いなく、この前、彩に告白して来たあの1年生だった。
新しいクラスにも慣れ、新たな友人も出来て、充実した学校生活を過ごしている彩は、この日の授業を終えると
「遥、行こうか。」
と親友に声を掛けた。
「うん、行こう。」
頷いた遥と共に、彩は教室を後にする。
2人が向かった先は弓道場、彼女達は弓道部に所属している。
昨年はクラスが別だった彩と遥だが、部活を通して、一番の親友になっていた。それだけに、今年、クラスが一緒だとわかった時には、手を取り合って喜んだ2人は、今やほとんどの場面で、行動を共にしている。
更衣室で着換え、袴に身を包むと、花の女子高生が、途端に厳かな雰囲気を身に纏う。
2人が道場に足を踏み入れると、既にメンバーの多くが揃っている。
「みんな。」
やがて、主将である3年生の宮田由理佳が、声を掛けて来た。
「始める前に、顧問からお話があります。先生、お願いします。」
高校弓道部の顧問には、競技経験者が驚く程少ない。弓道が野球やサッカー、テニスといった競技に比べて、残念ながら競技人口が少ないことが背景にある。
結果、名ばかりの顧問が増え、ほったらかしにされているという不満を聞くことも少なくないが、今、彩たちの前に立った児玉光雄は、現在も弓道教職員協会に所属しており、部員の指導にも熱心な顧問である。
「新入生の部活入部期間は既に終了しているが、本日1名、希望者があったので、入部を許可した。みんなに紹介したいと思う。入って来い。」
その顧問の言葉で、入口に目をやった彩は、次の瞬間、その目を疑った。
(えっ・・・?)
思わず、隣の遥を見ると、やはり驚きを隠せない表情で、こちらを見ている。
「1年B組、二階尚輝です。少し遅れてしまいましたが、本日より入部いたします。よろしくお願いします!」
元気よくそう挨拶して、頭を下げたその少年は
(あの子だ・・・。)
間違いなく、この前、彩に告白して来たあの1年生だった。