Far away ~いつまでも、君を・・・~
そんな尚輝の独白を聞き終えた彩は
「あの時の男子、あんただったの?」
と言いながら、また、あの時のように顔を赤らめた。
「はい。その時、一目惚れしました。」
一方の尚輝は、照れもせずに、そう言い切る。
「忘れなさいよ。」
「絶対に、一生忘れません。」
「いい?あんたは、たまたま、私の中のもっとも女子っぽい瞬間を、見ちゃっただけ。だから勘違いしたんだろうけど、本当の私が、あんな乙女じゃないことくらい、そろそろ半年の付き合いなんだから、もうわかったでしょ!」
なぜか、少しキレ気味にそう言って、まっすぐに尚輝を見た彩は
「私は悲しいくらい普通で、可愛げがなくて、気配りも出来ない。それに、主将としても、チームをまとめられず、みんなを引っ張ってあげることも出来ないんだよ。」
今度は、寂しそうにそう言った。
「先輩・・・。」
「私は間違いなく、天女なんかじゃないし、主将も失格。だから、あんたもいい加減、目を覚まして、私に付き纏うなんて、時間の無駄遣いはもう止めときな。」
「・・・。」
「さ、帰ろう。」
そう言って、歩き出そうとする彩。
「待って下さいよ。」
「えっ?」
「先輩、今の言葉、本気で言ったんですか?」
と言った尚輝の言葉は、珍しくやや厳しさを帯びている。
「本当に自分のこと、主将失格だと思ってるんですか?」
「だって、大切な試合の2日前だっていうのに、チームはバラバラになっちゃったじゃない。私が主将として不甲斐ないから・・・。」
「それは違います!」
彩の言葉を遮って、尚輝は叫んだ。
「チームはバラバラになんて、なってない。先輩、あの時、マチヒロさんとそのチームの人は出て行っちゃったけど、他の部員はどうでした?誰も彼らに同調しなかった、先輩の指示に従って、練習を続けてたじゃないですか?」
「・・・。」
「みんな、先輩を主将として信頼し、慕ってるんです。俺は、何があったって、先輩に付いて行きますけど、他の部員だって、気持ちは同じなんですよ。」
「尚輝・・・。」
「先輩はそんな俺たちの思いを信じられないんですか!」
まっすぐに訴える尚輝の言葉が、その場に響く。
「あの時の男子、あんただったの?」
と言いながら、また、あの時のように顔を赤らめた。
「はい。その時、一目惚れしました。」
一方の尚輝は、照れもせずに、そう言い切る。
「忘れなさいよ。」
「絶対に、一生忘れません。」
「いい?あんたは、たまたま、私の中のもっとも女子っぽい瞬間を、見ちゃっただけ。だから勘違いしたんだろうけど、本当の私が、あんな乙女じゃないことくらい、そろそろ半年の付き合いなんだから、もうわかったでしょ!」
なぜか、少しキレ気味にそう言って、まっすぐに尚輝を見た彩は
「私は悲しいくらい普通で、可愛げがなくて、気配りも出来ない。それに、主将としても、チームをまとめられず、みんなを引っ張ってあげることも出来ないんだよ。」
今度は、寂しそうにそう言った。
「先輩・・・。」
「私は間違いなく、天女なんかじゃないし、主将も失格。だから、あんたもいい加減、目を覚まして、私に付き纏うなんて、時間の無駄遣いはもう止めときな。」
「・・・。」
「さ、帰ろう。」
そう言って、歩き出そうとする彩。
「待って下さいよ。」
「えっ?」
「先輩、今の言葉、本気で言ったんですか?」
と言った尚輝の言葉は、珍しくやや厳しさを帯びている。
「本当に自分のこと、主将失格だと思ってるんですか?」
「だって、大切な試合の2日前だっていうのに、チームはバラバラになっちゃったじゃない。私が主将として不甲斐ないから・・・。」
「それは違います!」
彩の言葉を遮って、尚輝は叫んだ。
「チームはバラバラになんて、なってない。先輩、あの時、マチヒロさんとそのチームの人は出て行っちゃったけど、他の部員はどうでした?誰も彼らに同調しなかった、先輩の指示に従って、練習を続けてたじゃないですか?」
「・・・。」
「みんな、先輩を主将として信頼し、慕ってるんです。俺は、何があったって、先輩に付いて行きますけど、他の部員だって、気持ちは同じなんですよ。」
「尚輝・・・。」
「先輩はそんな俺たちの思いを信じられないんですか!」
まっすぐに訴える尚輝の言葉が、その場に響く。