Far away ~いつまでも、君を・・・~
⑨
3学期が過ぎて行くのは、あっと言う間。受験があって、学年末試験があって、ホワイトデ-があって、そして卒業式・・・。
「先輩、ご卒業おめでとうございます。」
今、弓道場では、式典を終え、教室で級友に最後の別れを告げた卒業生たちを迎え、部としての送別式が行われている。
在校生を代表して、そう祝辞を述べた彩に
「後輩のみなさんにも大変お世話になりました、私たちは今日、颯天高校を、そしてこの弓道部を卒業します。3年間、みなさんからは、たくさんの楽しい思い出をもらいました、感謝しています。みなさんは児玉先生の指導の下、廣瀬主将を先頭に、これからも精一杯弓道に取り組んで下さい。そんなみなさんを、私たちは、OB、OGとして、応援させてもらいます。本当にありがとうございました。」
卒業生を代表して、由理佳が謝意を述べた。このあとは用意されたソフトドリンクで乾杯、そして名残を惜しむように歓談、更には記念撮影会が賑やかに行われた。
「彩。」
そんな最中、由理佳が声を掛けて来た。
「今日はありがとうね。」
「いえ、由理佳さん、ご卒業おめでとうございます。」
その彩の言葉に、由理佳はニコリと微笑む。その笑顔は、同じ女子から見ても、可愛くそして素敵だった。
「寂しくなります。」
「私もだよ。年明けてからは、ほとんど登校する機会がなかったから、そうでもないと思ってんだけど、いざこうやって卒業式が終わって、明日からもう本当にこの学校に来なくなるんだと思ったら、やっぱり寂しいね。」
と言った由理佳は
「ここにも・・・もう高校生として、足を踏み入れることはないんだなぁって。実際にはそんなことないはずなんだけど、家よりも、教室よりも長い時間、ここで過ごしたような気がするから。」
としみじみと続ける。
「その気持ち、わかります。」
そう彩が答えると、2人は顔を見合わせて笑う。
「4月からは・・・斗真先輩と同じ大学ですね。」
「うん・・・やっとまた彼と一緒に居られる。卒業は寂しいけど、それは楽しみかな。」
嬉しそうに言う由理佳を見る、彩の気持ちは複雑だった。
「先輩、ご卒業おめでとうございます。」
今、弓道場では、式典を終え、教室で級友に最後の別れを告げた卒業生たちを迎え、部としての送別式が行われている。
在校生を代表して、そう祝辞を述べた彩に
「後輩のみなさんにも大変お世話になりました、私たちは今日、颯天高校を、そしてこの弓道部を卒業します。3年間、みなさんからは、たくさんの楽しい思い出をもらいました、感謝しています。みなさんは児玉先生の指導の下、廣瀬主将を先頭に、これからも精一杯弓道に取り組んで下さい。そんなみなさんを、私たちは、OB、OGとして、応援させてもらいます。本当にありがとうございました。」
卒業生を代表して、由理佳が謝意を述べた。このあとは用意されたソフトドリンクで乾杯、そして名残を惜しむように歓談、更には記念撮影会が賑やかに行われた。
「彩。」
そんな最中、由理佳が声を掛けて来た。
「今日はありがとうね。」
「いえ、由理佳さん、ご卒業おめでとうございます。」
その彩の言葉に、由理佳はニコリと微笑む。その笑顔は、同じ女子から見ても、可愛くそして素敵だった。
「寂しくなります。」
「私もだよ。年明けてからは、ほとんど登校する機会がなかったから、そうでもないと思ってんだけど、いざこうやって卒業式が終わって、明日からもう本当にこの学校に来なくなるんだと思ったら、やっぱり寂しいね。」
と言った由理佳は
「ここにも・・・もう高校生として、足を踏み入れることはないんだなぁって。実際にはそんなことないはずなんだけど、家よりも、教室よりも長い時間、ここで過ごしたような気がするから。」
としみじみと続ける。
「その気持ち、わかります。」
そう彩が答えると、2人は顔を見合わせて笑う。
「4月からは・・・斗真先輩と同じ大学ですね。」
「うん・・・やっとまた彼と一緒に居られる。卒業は寂しいけど、それは楽しみかな。」
嬉しそうに言う由理佳を見る、彩の気持ちは複雑だった。