星みたいな恋をしよう〜二人を繋ぐリボン〜

「本当にお父さんと一なの？全然わからなかったわ……」

絆が驚きながら言うと、「お前のせいだ！！」と一が怒鳴り付ける。刹那、絆の腹部に衝撃が走った。一に腹部を思い切り蹴られたのだ。

「うっ……！ガハッ！」

激しく咳き込む絆を、一は冷たい目で見下ろす。そして、腹部を走る燃えるような痛みに顔を歪ませる絆の髪を乱暴に掴み、強引に目が合わせられる。

「お前が家事を放棄して出てったせいで、俺らの生活ぐちゃぐちゃになったんだよ！俺はデブになったせいでみんなにいじめられるし、親父は「シャツが汚い！」って仕事解雇されて、貧乏どん底生活だ！それなのに、お前はこんな高そうなドレスを買って、こんないい指輪まで貰ってんだから、いいご身分だよなぁ？」

一はそう言い、ポケットから指輪を取り出す。それはオスカルから貰った婚約指輪である。その指輪を見て、絆は薬指に感触がないことに気付く。

「返して！それはオスカルさんから貰った大事な指輪なの！」