星みたいな恋をしよう〜二人を繋ぐリボン〜
絆はそう言ってもがくものの、縛られている体では芋虫のように動くことしかできない。そんな絆を嘲笑うかのように一は見た後、勝に向かって指輪を投げる。

「これ、どっか適当な店で売って来いよ。こんなにデカいダイヤだし、そこそこ売れるだろ」

一の言葉にすぐ絆は「やめて!!」と叫んだ。誰にも触れられたくないオスカルからの贈り物である。

「一、こんなことをして許されると思ってるの!?早くあたしを解放して、指輪を返しなさい!!」

絆が一を睨み付けると、一は「誰に向かってそんな口利いてんだよ!」と頰を殴られる。絆の頰は一瞬で腫れ上がり、口の中を切ってしまったせいで血が流れていく。

「ううっ……」

痛みで泣きそうになるのを必死で堪える絆を見て一は面白そうに笑い、勝に「早くしろよ」と命令する。勝は「わかった」とだけ返し、ドアを開けて出て行ってしまった。

「そんな……オスカルさんから貰った指輪が……」
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