星みたいな恋をしよう〜二人を繋ぐリボン〜
(俺はFBI捜査官!どんな手を使っても、絆を取り戻す!救出する!)

オスカルは服のポケットから常に持ち歩いているFBIの手帳を取り出し、警備室のドアを開けた。



「おら!ぶっ殺してやろうか?ああ?」

「やめ、て……ガハッ……」

絆の体は何度も容赦なく蹴り上げられる。体はアザだらけになり、壁でぶつけた頭から血が流れ、顔にも傷がいくつもできている。

一に暴力を振るわれ続け、もうどれほど時間が経ったのかわからない。だが気が付けばこの部屋に勝があり、暴力を振るわれる絆を黙って見ていた。

「お前だけ、何で幸せになれんだよ!女のくせに!無能なくせに!俺より劣っているくせに!」

一が放ったその言葉に、すぐに絆は反論した。

「女のくせに?無能?笑わせないで。あたしは好きで女に産まれたわけじゃないし、女というだけで、家事全てをしなくちゃいけないなんて間違ってる。女が家事しなさいなんて法律、日本にはないわ。……女がいないと家事すらできないなんて、無能はあんたよ」
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