【電書&コミカライズ】推しとは結婚できません!〜最強魔術師様の結婚相手がわたしだなんて、めちゃくちゃ解釈違いです!〜
【終章】推しとは結婚――――⁉
31.皇女ヴィヴィアンは推しに手を振られる
その日、闘技場は熱気に包まれていた。
騎士や魔術師、その家族や帝都の民たちが押し寄せ、大歓声が湧き上がる。
それもそのはず。
今日、ここで行われているのはこの国の頂上決戦。騎士や魔術師たちが己の技と力を見せつけ合い、そのトップを決めるための戦いなのだから。
(いいなぁ〜〜! 早くわたしも直接会場に行きたいなぁ……試合を見せてほしいのに…………!)
こういうとき、王族は遅れて登場するものと相場が決まっている。下位トーナメントは見る必要がない、見せるべきではない、という考えらしい。
だけど、この闘技場にエントリーできるだけでも、騎士団と魔術師団のなかで上位の実力者だ。だって、彼らはこの二週間の間に、熾烈な団内予選を勝ち抜いた人たちなんだもの。
「お父様、わたしが皇帝になったら、このくだらない習わしは廃止しますからね。こんな小さなモニターからじゃなく、直接試合を見たいんだもの」
現在、わたしとお父様は皇族用の控室で試合を観戦している。会場で観戦している魔術師の視界とモニターとをつなぎ、試合の様子を見せてもらっている状態だ。これじゃ自分が見たい方角を見れないし、音声はほとんど入ってこない。ハッキリ言ってつまらないのだ。
騎士や魔術師、その家族や帝都の民たちが押し寄せ、大歓声が湧き上がる。
それもそのはず。
今日、ここで行われているのはこの国の頂上決戦。騎士や魔術師たちが己の技と力を見せつけ合い、そのトップを決めるための戦いなのだから。
(いいなぁ〜〜! 早くわたしも直接会場に行きたいなぁ……試合を見せてほしいのに…………!)
こういうとき、王族は遅れて登場するものと相場が決まっている。下位トーナメントは見る必要がない、見せるべきではない、という考えらしい。
だけど、この闘技場にエントリーできるだけでも、騎士団と魔術師団のなかで上位の実力者だ。だって、彼らはこの二週間の間に、熾烈な団内予選を勝ち抜いた人たちなんだもの。
「お父様、わたしが皇帝になったら、このくだらない習わしは廃止しますからね。こんな小さなモニターからじゃなく、直接試合を見たいんだもの」
現在、わたしとお父様は皇族用の控室で試合を観戦している。会場で観戦している魔術師の視界とモニターとをつなぎ、試合の様子を見せてもらっている状態だ。これじゃ自分が見たい方角を見れないし、音声はほとんど入ってこない。ハッキリ言ってつまらないのだ。