【電書&コミカライズ】推しとは結婚できません!〜最強魔術師様の結婚相手がわたしだなんて、めちゃくちゃ解釈違いです!〜
「うっ……⁉」
次いで、騎士がうめき声を上げながら片手を押さえる。刀はやがて大きく宙を舞い、それからエレン様の手にそっと収まった。
騎士は呆然としながら、自分の手のひらをまじまじと見つめる。彼は己が武器を奪われたことを認識すると、今度はエレン様に向かって殴りかかっていった。
エレン様が静かに杖を掲げ、騎士がもう一度うめき声を上げる。
「腕が……動かない…………」
光の輪が騎士の身体全体を包む。身体がその場に縫い留められ、前のめりに倒れる。騎士にはもう手の打ちようがない。勝負ありだ。
「エレン様……!」
途端に大歓声が沸き起こった。わたしの声援なんて綺麗に掻き消されていて、その一部になれているかすらわからない。
けれど、エレン様はわたしを見ながら、とても嬉しそうに微笑んでくれた。わたしに向かって手を振り、それから愛しげにこちらを見つめる。
『ちゃんと見ていてくれましたか?』
エレン様の唇が動く。頬がものすごく熱くなった。
次いで、騎士がうめき声を上げながら片手を押さえる。刀はやがて大きく宙を舞い、それからエレン様の手にそっと収まった。
騎士は呆然としながら、自分の手のひらをまじまじと見つめる。彼は己が武器を奪われたことを認識すると、今度はエレン様に向かって殴りかかっていった。
エレン様が静かに杖を掲げ、騎士がもう一度うめき声を上げる。
「腕が……動かない…………」
光の輪が騎士の身体全体を包む。身体がその場に縫い留められ、前のめりに倒れる。騎士にはもう手の打ちようがない。勝負ありだ。
「エレン様……!」
途端に大歓声が沸き起こった。わたしの声援なんて綺麗に掻き消されていて、その一部になれているかすらわからない。
けれど、エレン様はわたしを見ながら、とても嬉しそうに微笑んでくれた。わたしに向かって手を振り、それから愛しげにこちらを見つめる。
『ちゃんと見ていてくれましたか?』
エレン様の唇が動く。頬がものすごく熱くなった。