【電書&コミカライズ】推しとは結婚できません!〜最強魔術師様の結婚相手がわたしだなんて、めちゃくちゃ解釈違いです!〜
「――――はじめ!」
試合開始の合図とともに、僕は木刀を勢いよく振り下ろす。先手必勝。スピード勝負だ。
魔術師たちが魔術を発動するためには、ある一定の時間を必要とする。ヴィヴィアン様から天才魔術師と謳われるエレンとて他の魔術師と同様だ。
斬撃を弾く程度の魔法ならば瞬時に出せるようだが、それはこちらの攻撃がスピードよりも強さを重視している場合の話。斬撃のスピード、手数を増せば増すほど、魔術師たちは対処が難しくなる。段々と追いつけなくなる。杖さえ奪ってしまえば魔術師たちはなにもできない。こちらの勝ちとなる――――のだが。
(さすがはヴィヴィアン様の推し、といったところか。バカみたいに速い)
これまで訓練(ヴィヴィアン様の付き添いによる)におけるやつの動きを何度となく見てきた。それなのに、実際に目の当たりにすると感じ方がまったく違う。エレンは僕の攻撃を魔法で受けることすらせず、後方に向かって避け続ける。なんとも腹立たしいことだ。
試合開始の合図とともに、僕は木刀を勢いよく振り下ろす。先手必勝。スピード勝負だ。
魔術師たちが魔術を発動するためには、ある一定の時間を必要とする。ヴィヴィアン様から天才魔術師と謳われるエレンとて他の魔術師と同様だ。
斬撃を弾く程度の魔法ならば瞬時に出せるようだが、それはこちらの攻撃がスピードよりも強さを重視している場合の話。斬撃のスピード、手数を増せば増すほど、魔術師たちは対処が難しくなる。段々と追いつけなくなる。杖さえ奪ってしまえば魔術師たちはなにもできない。こちらの勝ちとなる――――のだが。
(さすがはヴィヴィアン様の推し、といったところか。バカみたいに速い)
これまで訓練(ヴィヴィアン様の付き添いによる)におけるやつの動きを何度となく見てきた。それなのに、実際に目の当たりにすると感じ方がまったく違う。エレンは僕の攻撃を魔法で受けることすらせず、後方に向かって避け続ける。なんとも腹立たしいことだ。