【電書&コミカライズ】推しとは結婚できません!〜最強魔術師様の結婚相手がわたしだなんて、めちゃくちゃ解釈違いです!〜
2.推しとは結婚できません!
「どうした、ヴィヴィ? 思う存分喜んでいいんだぞ?」
お父様がそう言って微笑む。褒めてくれと言わんばかりのドヤ顔だ。
だけど、わたしの心境は真逆だった。喜ぶどころか怒りで満ちていて、抑えることにめちゃくちゃ必死。微笑み返してあげるなんて絶対に無理だった。
「お父様、少しの間ふたりきりで話をさせてください」
「え? だけどエレンが」
「少し! ふたりきりで話をさせてください!」
お父様を無理やり広間から連れ出しながら、わたしはエレン様をチラリと見遣る。彼は相変わらず聖人のような神々しい表情を浮かべていて、思わず目頭が熱くなった。
「どうしたんだ、ヴィヴィ。おまえらしくない。一体なにが……」
「ありえない、ありえない! エレン様の結婚相手がわたしだなんて、ありえない!」
控室に着くなり、わたしは思わず声を荒らげた。
誰よりも美しくて麗しくて尊いエレン様が。
誰よりも優しくて聡明で素晴らしいエレン様が。
このわたしなんかと結婚していいはずがない。っていうか絶対ダメだ。
お父様がそう言って微笑む。褒めてくれと言わんばかりのドヤ顔だ。
だけど、わたしの心境は真逆だった。喜ぶどころか怒りで満ちていて、抑えることにめちゃくちゃ必死。微笑み返してあげるなんて絶対に無理だった。
「お父様、少しの間ふたりきりで話をさせてください」
「え? だけどエレンが」
「少し! ふたりきりで話をさせてください!」
お父様を無理やり広間から連れ出しながら、わたしはエレン様をチラリと見遣る。彼は相変わらず聖人のような神々しい表情を浮かべていて、思わず目頭が熱くなった。
「どうしたんだ、ヴィヴィ。おまえらしくない。一体なにが……」
「ありえない、ありえない! エレン様の結婚相手がわたしだなんて、ありえない!」
控室に着くなり、わたしは思わず声を荒らげた。
誰よりも美しくて麗しくて尊いエレン様が。
誰よりも優しくて聡明で素晴らしいエレン様が。
このわたしなんかと結婚していいはずがない。っていうか絶対ダメだ。