モノクロの世界で、君が手を差しのべてくれたから
「萌も行くよな?」
不意に雄輝くんからそう聞かれ、
「うん、せっかくだしね。四人で行こっか」
と、私は無難な返事をした。
「萌、最近私になんか優しいよね? 紗英がいなくなるまで、すこ~しツンツンしてたけど」
「えっ、そんなことないと思うけど」
「それは俺も思ってた。萌、少し丸くなったっていうか……」
雄輝くんまで……。
ヤバいヤバい……!
日が経つにつれて、私の中の「紗英」が出てきちゃってるのかもしれない。
「萌」でいくって決めたんだから、しっかりとなりすまさないと――。
「まぁ……私も紗英が亡くなって、少し変わったのかもしれない」
「いいんじゃない? 今の萌も好きだよ」
雄輝くん……そんなさらっと「好き」とか言わないでほしい。
今の私は本物の「萌」じゃないんだから。
不意に雄輝くんからそう聞かれ、
「うん、せっかくだしね。四人で行こっか」
と、私は無難な返事をした。
「萌、最近私になんか優しいよね? 紗英がいなくなるまで、すこ~しツンツンしてたけど」
「えっ、そんなことないと思うけど」
「それは俺も思ってた。萌、少し丸くなったっていうか……」
雄輝くんまで……。
ヤバいヤバい……!
日が経つにつれて、私の中の「紗英」が出てきちゃってるのかもしれない。
「萌」でいくって決めたんだから、しっかりとなりすまさないと――。
「まぁ……私も紗英が亡くなって、少し変わったのかもしれない」
「いいんじゃない? 今の萌も好きだよ」
雄輝くん……そんなさらっと「好き」とか言わないでほしい。
今の私は本物の「萌」じゃないんだから。