モノクロの世界で、君が手を差しのべてくれたから
放課後になり、私と萌はいつも通り学校を後にした。
「紗英、今日はどこに寄ろっか~」
「そうだね~、たまにはカフェとか寄らない? 駅前に新しくできたとこあるじゃん?」
「いいね! 行こ行こ!」
こんな感じで、私たちは一緒に帰る日は、どこかに寄り道して帰るのが定番になっている。
今日ももちろん、そのつもりだった。
でも、予期せぬことってほんと不意に起こるもので。
家の最寄り駅に着いたあと、カフェに向かって歩いていると、歩道近くの道路から、一台の車が、勢いよく歩道へと突っ込んできた。
キキキキィィィィーーー!!!
ガシャーンッ!!!