憧れのヒーローはヤンキー?いや、私の王子様でした
ニヤッと笑う理玖
私はさっきした久しぶりのキスを思い出して恥ずかしくなる。
「〜〜っ!私これ!」
「ふーん?」
パッと手に取ったラーメンは激辛と書いてあった。
固まる私からラーメンを取った理玖はそれをさっさと開けてお湯を注いでいく。
「激辛いけるんだな彩」
私が固まってるのを分かってるくせにニヤニヤしながらラーメンを作る理玖
「〜〜っ!辛っ!!」
案の定小さなひと口で口の中がヒリヒリする。
口元を押さえる私を見て理玖は笑いながら軽く言う。
「それが良いんだよな?分かるわ。」
ずるずると軽快な音を立てて食べてる味噌ラーメンがものすごく美味しそうに見える。
「理玖、ひと口ちょーだい。」
「もうひと口食べたらな。」
そっと麺1本を掴む私に理玖が「少なっ。」と言ったけど無視して口に入れる。
1本だけなのに汁が絡んでて十分辛い。
急いで飲み込んで理玖の味噌ラーメンを口を開けて待つ。
早く入れて欲しいのに理玖は私の真似をしてか、1本だけ運んできた。
「もっと欲しい。」
「次な。」
意地悪だと思いながら、やけくそで1本に食いつく。
それからはやけくそで、少しだけど10本くらい取って頑張って食べて、それと同じぐらいの量を理玖からもらうのを繰り返した。
しばらくすれば、ラーメンはやっと半分くらいになった。
おかげで私は全身が汗ばんでいた。