憧れのヒーローはヤンキー?いや、私の王子様でした
あの子はヤンキーだって言ってたから、きっと今でもヤンキーなはずだ。
あんな風に筋肉盛り盛りだったら私はバニーちゃんを目指せば良いかな。
あんなにヒーローになりたがってた私はここ数ヶ月であのヒーローに相応しくなりたいと思うようになってた。
それもこの男子のあの言葉で。
携帯のケースを外して2つの紙のうち1つを取り出す。
"女はヒーローじゃなくてお姫様に憧れるもんだぞ"
ヒーローに相応しく…、いやヒーローの"隣に"相応しく。
「今、どこにいるんだろう…。名前聞けば良かったのにな。」
元気いっぱいのヒーローではなかった。
今思えば、落ち着いてたし大人びてた。
なら成長した今はもっと大人びてるかな?
じゃあ、私ももっと大人びないといけない?
「やっぱりバニーちゃん目指すべきなのかな…?」
アニメのような体つきのバニーちゃんに対して私は寂しさを感じる。
道のりは程遠いのを感じて項垂れる。
けど…、
「努力しないで王子様は迎えに来てくれないはず。」
うん。どの絵本だって、お姫様は努力してる。
携帯で胸と調べて筋トレや食べ物を調べてると、力尽きてソファに顔を埋めていた。