憧れのヒーローはヤンキー?いや、私の王子様でした
来る土曜日
お昼すぎから私は準備に追われていた。
最近頑張ってるアイロンを丁寧に髪に通し、文化祭の時みたいに片方を耳にかけて金色のピンを留めてみる。
メイクはできないから色つきリップを塗って。
服は昨日の夜から悩みに悩んだ。
焼肉だから楽な格好にしようと思ったけど、せっかく髪を綺麗にするのに合わせなくて良いのか。
などと考えてクローゼットから服を全部出して鏡の前で合わせていた。
結局さっき決まって、大きめのパーカーに膝上スカートにしてみた。
匂いついても大丈夫だし、丈が邪魔になったりもしないはず。
何度も確認して家を出る。
「売上1位!おめでとう!!」
「かんぱーい!!」
お肉がどんどん焼かれ、他の料理も次々くる。
賑やかな空間はとても楽しくてよりクラスのみんなとの距離が縮まったような気がした。
お世話になった遊蘭の3人とも話せたし、女子のみんなからも可愛いと褒めてもらえたし、メイクの話なども聞けた。