生徒会長と秘密の関係
自由
森宮「この2週間、俺らは逃げるという名の自由って訳だよ」
音瀬「そんな嘘が通ったの?」
誇らしげに少し嬉しそうに言う森宮だが、音瀬には理解できなかった。
森宮「学級委員には皆が信頼を抱いているからな」
今度は誇らしげに言う訳じゃなく、噛み締めるようにそう言う森宮。
音瀬「あの、あんたの立場とかわかってるし、無理に私なんかのために動かなくていいんだけど」
ミナはその森宮の表情で、すでに後悔しているのかと思ったのだ。
しかし
森宮「いや、これは俺の意志だ」
強くそう言った森宮に
音瀬「…ん。わかった」
理由はわからなくても、納得した。
森宮「じゃあ、そろそろ行くか」
音瀬「うん、どこの国?」
森宮「は?」
音瀬「いや、語学留学なんでしょ?」