生徒会長と秘密の関係
解放のとき
ゆっくりスピードを上げて走り出すバイク。
さっきのブランコなんかと比べ物にならないほど強く風を感じるのに、時間はかからない。
音瀬「さいこーう」
そう叫んで、片手を空に向かってあげた。
斗亜「馬鹿、まだ目立つ行動するなよ」
音瀬「うわぁーーー!」
だけど、ミナは叫びたくなった。
斗亜「おい、話聞いてんのか!」
目に見えないものに解放されて、すっごくすごく嬉しかったのだ。
コンクリートジャングルから、だんだん緑が多くなっていく。
ミナ(私はここにいるんだ。
地球の小さな小さな一部なんだ。)
斗亜の背中の温もりと風それから広大な緑が、ミナの心を最も簡単に虜にした。