生徒会長と秘密の関係
お互いに
斗亜「名女優の音瀬薫と
一流ショコラブランドイオリ・オトの
一人娘がこんな場で感動するとは思わなかった」
皮肉めいた笑顔に言い方。
音瀬「世界中を旅してるとでも?」
音瀬も皮肉を込めて、満面の笑みで返した。
斗亜「あぁ」
音瀬「両親が家にいない時はいつも世話係と2人。
だだっ広い部屋で留守番。
こんなに遠くに来たのは久しぶりだよ」
遠くを見つめてそう言う音瀬。
いつもなら、こんなことを口に出したら寂しさで潰されそうなのに。
この日…この場では違った。
斗亜「そうか。」
音瀬「そっちこそ、
頭も良くて裕福で幸せな人生に見えるけど。」
顎で斗亜を指しそう言う音瀬。
斗亜「…裕福で幸せで従って怯えてばかりの人生だよ
テストで90点以下は10時間、監視下の元で勉強。
生徒会長だって死にものぐるいでなったんだ。
父親が生徒会長、学生のトップでないやつは俺の息子じゃないってさ」
斗亜は悲しそうに笑いながら言った。
音瀬「なんで、なのにこんな危険なことをしたの」
斗亜「怯えてばかりは嫌になるだろ。
時には、立ち向かって牙を立てないと」
この言葉たちを口にした時には、悲しみなどは感じなかった。
音瀬「やっぱり、かっこいいね。斗亜って」
ふっと笑った斗亜は清々しい顔をしていた。