生徒会長と秘密の関係
ここでは…。
斗亜「今日は海!
灯台があってそこからの景色が最高なんだって」
ミナ(斗亜、昨日にもましてワクワクしてるなぁ。)
ホテルの敷地を少し歩いて石垣で出来た階段を降りれば、そこはホテルのプライベートビーチ。
平日ということもあり人はいない。
音瀬「きもちー」
靴を脱いで砂浜を歩く。
目の前には青く広がる海にと地平線。
思わず伸びをしてしまうほどに爽やかな風が吹く。
斗亜「でかいな、海」
腰に手を当てて、海を眺める斗亜。
音瀬「地球の7割は海なんだよ」
得意げに言って見せたミナ。
斗亜「知ってるわ、俺は生徒会長だぞ?」
音瀬「んー、けどここでは、違う」
首を傾げてそう言うミナ。
斗亜はハッとしたように、ミナの方を向いた。
音瀬「ここでは、森宮斗亜!でしょ?」
大きな声で彼の名を呼んだ。
斗亜「…だな」
腑に落ちたのかどうだか、わからない。
でも斗亜を生徒会長というフィルターをかけて見たくない、ミナの想いからでた発言だった。
せめてこの期間だけは。