生徒会長と秘密の関係
味方
しばらく砂浜を歩いた。
ミナは落ちていた枝で、魚や鯨など海で生きる生物を書いたりした。
斗亜「灯台、行くか」
トアが昨日話していた灯台。
斗亜の指刺す先には、真っ白の灯台があって周りには螺旋状の階段。
近づいてよりわかった。
音瀬「高くない?」
灯台を見上げる。
斗亜「高所恐怖症?」
音瀬「いや、そっちじゃなくて…」
この階段、何段あるんだろ。ミナはそんなことを考えていた。
でも斗亜が一段二段と登ってゆくから、ミナもそれを追うように登る。
会話はない。
言葉すらない。
音瀬「疲れたー」
ミナは大きなため息をつき階段に座り込むまでは。
斗亜「もうすぐだから、」
上を見てそう言う斗亜。
音瀬「こっからの景色も超綺麗!」
ミナは、はぐらかすように景色を見回す。
斗亜の手がミナの前に差し出された。
斗亜「ほら、行くよ」
ミナ(その手を握っていいの?)
ミナは少し戸惑ったような表情。
だけど、そっと手を乗せた。
グッと引っ張られてミナは立ち上がり、斗亜がそのまま引っ張るように登っていく。
ミナ(弱音を吐いたら、助けてくれるんだ。
この人なら。)