生徒会長と秘密の関係
8章 ふたりだけ
好きな
斗亜「朝だけどー」
ミナ「んー」
斗亜「朝食届いたよー」
ベッドで眠るミナにソファーから声をかける。
ミナ「…斗亜」
寝ぼけた声。
斗亜「パンケーキ冷めるよ」
ミナの方に顔を向ける斗亜。
ミナ「…斗亜!」
昨日のことを思い出してミナは、斗亜の名前を叫びながら上半身を勢いよく起こした。
斗亜は笑ってて、斗亜が優しく自分を起こしてくれていると、まだ全開じゃない頭で理解したミナ。
斗亜「お!パンケーキ好きなの?」
眉を上げてそう尋ねる斗亜。
ミナ「ん?うん!」
首を傾げつつも頷いた。
ミナ(昨日の朝と変わりない斗亜。
口調も表情も私が好きな斗亜。)
横に並んで食べる朝食は4回目。
斗亜「今日はテニスしに行こっか」
ミナ「うん!
昨日、走り回ったから上手にできるかな」
斗亜「オレンジ、元気だったもんね。笑」
ミナ(斗亜は、昨日の斗亜はもうここにはいないって思っていいんだよね。)
この日は昨日の雨が遠く昔に感じるほどに快晴だった。