生徒会長と秘密の関係
きつね
斗亜「僕はきつね」
次は斗亜がきつねの影絵をした。
ミナ「私、きつね知らなかった!」
斗亜「きつねだらけ」
ミナ「へへ。笑」
小学生みたいなことでも、4匹のきつねと楽しそうな2人。
斗亜「実は僕、テニスできないんだよね」
斗亜は影のきつねの口を動かして、自声を変えそう言った。
ミナ「え、そうなの」
だけど、ミナは隣にいる斗亜に話しかけた。
斗亜「紳士のスポーツだって小学生6年間習っていたけど、全く上達しなくてトラウマになった」
苦笑いをする斗亜。
ミナ「そこまでだったのに、なんで嫌って言わなかったの?」
斗亜「んー」
テニスコートを眺めながら、笑顔になった斗亜。
斗亜「ミナとだったら、楽しくなりそうだって思ったんだよね」
その言葉にミナの瞳が揺れた。
斗亜「ミナにならかっこ悪い姿も見せていいかもって」
ミナ「なにそれ、嬉しい」
ミナは手の甲で口元を隠して、照れ隠しした。