クールな冬野くんと聖なる夜にナイショのおしごと
サンタさんへ

わたしはもう来年で中学3年生になります。
なので、小学生のときと違って
ほしいものはあまりありません。
だけど、もしなにかプレゼントしてくれるとするなら…。

好きな人に近づける、あと少しの勇気をください。
冬野くんともっともっと仲よくなりたいです。



…そうだった。

その手紙をずっと枕元に置いていたんだった。


まさか、そのサンタさんが冬野くんだとは知らずに…。


「もしかして…、あの手紙……」

「うん。ありがたく受け取ったよ」


にこりと笑う冬野くんの手には、わたしが書いた水色の手紙の封筒が指で挟まれていた。


「…待って!読まないで…!」

「もう読んじゃったよ。だって、『サンタさんへ』って書いてあったから」


あどけない表情で、舌をペロッと出す冬野くん。
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