王子と魔王の溺愛対決 キュン死注意報・発令中


「まぁ、しょうがないか」



……えっ?



「守世、隣の席で界魔君に教科書を見せてあげるように」



ひぃえぇぇぇ!

先生、納得するの早すぎだよ!!


界魔君。

せめてみんなと同じように、机と机の間は人が通れるくらい開けて……


なんて、願っても無駄ですよね?


界魔君は当たり前のように、私の机に自分の机をピタっとくっつけた。


界魔君が席に座ったのを見届けて、私は諦め顔で席に座る。



こここ……これは……

お互いの距離が、近すぎではありませんか?


ちょっとでも体を傾けたら、界魔君の肩に触れちゃいそうって。


王様気質の界魔君が、私の机のところまで腕を伸ばしてくつろいでいるのが原因なんだけど。


なるべく私は、窓に体を近づけて授業を聞こう。

うん、そうしよう。

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